2021年7月の記事一覧

トレミーの定理

トレミーは2世紀のギリシャの天文学者プトレマイオスのことです.地球中心の天動説を確立したので有名です.トレミーの定理を導きました.

トレミーの定理(Ptolemy's Theorem)とは,円に内接する任意の4角形 ABCD で,AB・CD+DA・BC=AC・BD が成立することです.高校の幾何ででてきた懐かしい定理です.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレミーの定理を,以下のような特殊な円に内接する4角形=長方形に適用すると,ピタゴラスの定理 a・a+b・b=c・c が証明できます.この意味で,トレミーの定理はピタゴラスの定理の拡張定理と言えます.

 

 

 

 

 

 

 

 

さて,トレミーの定理の証明には,三角関数を使うなど色々な方法がありますが,素朴に,下図の2つの図に示す3角形の相似を用いてやってみます.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両辺を足し合わせると AB・CD+BC・DA=AC・(BP+DP)が得られます.

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セミパラレル図形

<<KVANTIK>>, No.11, 2020; Фёдор Ниловフョードル・ニーロフより抜粋

https://kvantik.com/extra/parall/

セミパラレル図形

白い正方形は一斉にペチャンコにすると図形をコンパクトにできます.不思議ですね.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パラレルニクという多角形は,下図のどちらかの性質を持ちます.

 

 

 

 

任意の平行多角形はパラレルニクである.下図に示す例は5角形の平行多角形の例です.

 

 

 

 

 

 

 

次の図は,中央に任意の3角形(緑)があります.その外に白い正方形を3つ作ります.それら頂点は,6角形になり,その外に白い正方形を3つ作ると,また6角形が得られます.同じ色の多角形の面積はすべて等しく,4角形はすべて台形です.この定理は,2001年にアメリカの数学者D. DeTemple と M. Hudelsonが証明しました.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また,中央の3角形をどんな平行多角形に置き換えてもこの定理が成り立つことも発見しました.以下の図は,中央に平行4角形,平行5角形にした例です.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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