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275■オーボールとフラーレン

以下の写真はオーボールという赤ちゃんのおもちゃです.

球の表面は互いに接する大きい円20個と小さい円12個でできています.
円を正多角形にすれば,いわゆるサッカーボールの形で,正6角形20個と,正5角形12個です.
正12面体と正20面体は互いに双対な多面体で,
オーボールの小さい円は正12面体の面,大きい円は正20面体の面に対応しています.
オーボールの大きい円は正12面体の頂点,小さい円は正20面体の頂点になり,
両者の頂点32個でできるサッカーボールに双対な多面体は菱形30面体です.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


菱形面の対角線比は黄金比です.
さて,大きい円と小さい円の半径の比はいくらでしょうか?
(解答)これはC60(フラーレン分子)と同じ形なので,
正5角形の1辺も正6角形の1辺も同じ長さ(C-C結合のボンド長)ですから,
オーボールの大きい円と小さい円の半径の比は,
辺の長さの等しい正5角形と正6角形の外接円(あるいは内接円)の半径比となります.