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2019年2月の記事一覧

美術・図工 立方体を2倍にする★

昔,ギリシャのデロス島で疫病が横行しました.神の怒りを鎮めるために預言者の言により,アポロンの立方体の祭壇を2倍の大きさにしなければなりません.長さが2倍では体積が8倍になってしまいます.体積を2倍にするには,現在の立方体の祭壇の長さを1とすると,新しい祭壇の1辺の長さは2の3乗根=1.259921・・・にしなければなりません.直線定規とコンパスを有限回使ってこの長さを作るというのがこの難問です.プラトンも考えました.実は,2の3乗根の作図は,直線定規とコンパスでは作図不可能でした.この他に,任意の角度の3等分.与えられた円と同じ面積の正方形の作図も直線定規とコンパスを有限回使って作図することが不可能です.いろいろな人々が挑戦しましたが出来ませんでした.これらの作図が絶対不可能であることが証明されるまでに2,000年もの年月を要しました.
■直線定規とコンパスだけを有限回繰り返し用いて作図できる長さは,
与えられた長さの 加法,減法,乗法,除法,開平(平方根) です.
開平を繰り返せは,2のべき乗根(4乗根,8乗根,...)は作図できますが,
立方根(3乗根)は作図できません.
従って,有理数が与えられたとき,それらの加・減・乗・除と開平の操作を有限回繰り返して得られる数(a+b√cの形の数)が,直線定規とコンパスで作図できる数字です.

参考:
長さの加法,減法はすぐわかると思います.
乗法,除法,開平の作図法は,方冪の定理(以下の図を参照のこと)を応用します.
https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/50/18283150/img_0_m?1539587485

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家庭科・調理 フィボナッチ数列の出現例

1ドル札と2ドル札のみを使い,n(整数)ドルを払う方法の数B(n)を求めましょう.

1.n=1のとき:2ドル札は0枚で,1ドル札1枚出すしか方法はありません:
  方法{1}のみで,方法の数はB(1)=1
2.n=2のとき:2ドル札0枚なら{1,1},2ドル札1枚なら{2}で,
  方法の数は B(2)=2
3.n=3のとき:2ドル札0枚なら{1,1,1},2ドル札1枚なら{2,1},{1,2}で,
  方法の数は B(3)=3
4.n=4のとき:2ドル札0枚なら{1,1,1,1},2ドル札1枚なら{2,1,1},{1,2,1},{1,1,2},2ドル札2枚なら{2,2}で,
  方法の数は B(4)=5
(ただし,同じ種類の札は区別していません)

これらの結果を考察すると,
B(n)はB(n-1)の方法に1ドル追加したものと,B(n-2)の方法に2ドル追加するものとの和になる.
2ドル追加の方法に{1,1}を追加する方法があると思う人がいるかもしれないが,
追加する2つの1のうちの始めの1は,B(n-1)個の方法に繰り込まれ,すでに存在し,それに1を追加することは,すでに前者の項に含まれている.ゆえに.
B(n)=B(n-1)+B(n-2)
かくして,この方法でnドル支払う方法の数の再帰的な定義が得られました.
これはフィボナッチ数列
1,2,3,5,8,13,21,34,55,・・・・・
の定義と同じです.

1,2,3の3つの数字を和の構成因子として,正の整数nを表現したとき,異なる表現数をb(n)とする.以下は例です.
1.1=1 b(1)=1
2.2=1+1=2 b(2)=2
3. 3=(1+1)+1=(2)+1=3 b(3)=3
4. 4=(1+1+1)+1=(2+1)+1=(3)+1=2+2 b(4)=4
5. 5=(1+1+1+1)+1=(2+1+1)+1=(3+1)+1=(2+2)+1=2+3 b(5)=5
6.6=(1+1+1+1+1)+1=(2+1+1+1)+1=(3+1+1)+1=(2+2+1)+1=(2+3)+1=3+3 b(6)=6
7.7=(1+1+1+1+1+1)+1=(2+1+1+1+1)+1=(3+1+1+1)+1=(2+2+1+1)+1=(2+3+1)+1=(3+3)+1=3+2+2 b(7)=7

n-1の展開表現の各々に1づつ加えてnの展開表現を得るが,これに加えて,新しい表現が1つできる.従って,
b(n)=b(n-1)+1=n

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万華鏡映像2

万華鏡の映像は鏡映群にすぎないと数学者は思っているようだが,実は,群よりもっと複雑な代数系であるところが面白い.
理想化した状況で作った数学は適用範囲が広い.これに対し,複雑な状況下で作った数学は,あまり使われない.骨折り損のくたびれ儲けなのだが止められない.自然法則を数学は記述できるが,自然法則は数学に従はないところが面白い.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらの万華鏡造像を鏡映群で記述すれば,どちらもmに過ぎないが,それではあまりにもつまらない.群では表現できない様々な規則性があるではないか.

 

■万華鏡映像をお楽しみください.動画だと良いのですが大きいのでスチル写真です.

 

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美術・図工 対称性から明らかである


■テープをこのように結ぶと正5角形ができることが知られていますが
なぜでしょうね.証明してください.


 

 

 

 

 

 

 

 

 

右の図は正5角形の外形と内部の対角線でできる星形が見えます.
対角線と正5角形の辺は平行で,赤く着色したものがテープであり,
テープの一方の端が対角線の星形を,もう一つの端が5角形の辺を
交互に入れ替えながら描くことが,軌跡を辿ってみれば確かめられます.
私は,正5角形であることの証明をどのようにしたらできるか
まだ考えたことがありません.案外難しそうです.
どうぞ良い証明ができたらここで教えてください.
いずれにしても,正5角形になることは,対称性から明らかです.
「この5角形の図形には,5回回転対称性があるので,この5角形は正5角形だ」
と言うのは如何ですか.一目でこの5角形は5回回転対称だとわかります.
これなら面倒なことを言わずにすむので,対称性は非常に強力な概念です.
このような論法をいろいろな所で使いたいのですが,乱暴ですか皆様どう思ますか.
■紙を2つ折りにすると折り目が直線になることを証明してください.
これも当たり前なのに,証明が面倒な問題です.
この問題に対する私の解答は,「対称性から明らかである」と言っておきます.

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家庭科・調理 笑い話


こんなクイズを何処かで聞いたことがありませんか?1人10ドルのホテルに3人が止まり,30ドル支払いました.ホテルフロントが5ドル値引きしてくれ,女中を介して返金してきましたが,途中で女中が2ドル抜いたので,3人に渡ったのは1ドルづつです.結局,それぞれ9ドルづつ支払ことになり,全員でホテルに27ドル,女中が2ドル持っています.残りの1ドルはどこに消えたのでしょうか?
ややっこしくて変な気分ですが,お判りでしょう.27ドルと2ドルを足す意味は何でしょうか?
このような計算の笑い話は,落語のツボ算にも出てきます.買ったツボを返品するときに,支払った金額と返品するツボの値段を足してしまうのです.
数学の方程式を作るときに,左辺に足すか右辺に足すかよく意味を考えて式を作らないと,このようなとんでもないことになります.
落語の時そばでは,そば代金の16文を数える間に,8のときに時間(八つ)を混ぜ込むことで,1つスキップし金額を1文ごまかします.与太郎が真似をするときは,時間が(四つ)で,逆戻りし損をしてしまいます.これは,お金と時の呼び名という単位が異なり足すことのできないものを足すトリックです.我々ももう少し複雑な問題ではありますが.方程式を立てるときに単位の異なるものを足してしまうような式を立ててしまうことがよくあります.笑い話ではすみません.
話のついでにもう一つ,落語に出てくる不正な計算について述べましょう.落語花見酒では,酒だるを担いで売りに行く2人の間で,お金をやりとりしているうちに,お酒が全部なくなってしまう話です.これは売上金の公金横領に当たるわけですが,お金はお金でも,公金と自分の金というカテゴリーの違うものの区別ができなかったために起きた笑い話です.
最初の例に戻ると,ホテル取り分は25ドル,女中取り分は2ドル,客支払い分は3x9=27ドルで何の不思議もありません.

■読者の方から「三方一両損」の話が出ましたので,追加しておきます.
江戸っ子の職人が3両入りの財布を拾って,落とし主に届けると,落とし主はいらないと意地を張る.どちらも江戸っ子らしくていいですね.
大岡越前守が,1両出して4両にし,2両づつ分けさせる名裁きをします.
拾ったまま届けず手元に置けば3両ある.届けてもらって受け取っておけば3両ある.
奉行も関わらなければ1両出さずに済む.しかし,結局3人とも1両ずつ損をしたというのです.

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