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イベルメクチン

投稿日時: 2021/05/08 システム管理者

イベルメクチンは,北里大学特別栄誉教授の大村智博士が1974年,静岡県・川奈のゴルフ場近くで発見した微生物が生み出す「アベルメクチン」をもとにした化合物(誘導体)で,アメリカの製薬会社のメルク社との共同研究で,もともとは家畜やペットの寄生虫,回虫などの治療薬として1981年に開発されました.イベルメクチンは,家畜の寄生虫や皮膚病,イヌのフィラリア症などの特効薬となり,動物抗生物質として20年以上にわたって売上高世界トップを維持する記録的なヒット薬剤です.

人間のオンコセルカ症 (アフリカ・中南米・中東などの河川流域で蔓延していた河川盲目症)に効果があっただけではありません.その作用の範囲は驚くほど広いことが判明しました.線虫,ほとんどの昆虫,ダニに効果があります.そして,多くの寄生虫(またはそれらが運ぶ病気)は動物から人間に伝染するので,寄生虫のペットを取り除くことも重要な仕事です.そして,人々はオンコセルカ症や他のフィラリア症に苦しんでいるだけでなく ,1億人以上が桿虫症に感染しており,私たちが忘れていた疥癬とアタマジラミは世界のどこでも消えていません.イベルメクチンはこれらすべての病気に適応されます.イベルメクチンはノーベル賞を受賞した英雄的な薬です.

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■以下のサイトより引用します

イベルメクチンはコロナ治療に有効か無効か 世界的論争の決着に日本は率先して取り組め : NEWS特集 : 記事・論考 : 調査研究POINT ■北里大学の大村智博士が発見した抗寄生虫病の特効薬イベルメクチンが、コロナウイルス感染症(COVID−19)にwww.yomiuri.co.jp
 河川に生息するブユ(ブヨ、ブト)がヒトを刺した際に,ミクロフィラリア(回旋糸状虫)という線虫をうつし,それが体内で繁殖して失明する人が多数出ていた.この治療に役立てようと,1975年に大村博士がメルク社のウィリアム・キャンベル博士と共同研究を進め,オンコセルカ症や脚のリンパ腺に線虫がはびこって太いむくみが出るリンパ系フィラリア症(象皮症)の特効薬としてイベルメクチン(薬剤名はメクチザン)を開発した.世界保健機関(WHO)の研究者は「これまで出てきたどの熱帯病薬剤と比較しても,けた外れに優れた効果を持つ」とイベルメクチンを高く評価し,メルク社と北里大学に協力を求め,1987年から熱帯地方の住民に無償で配布することにした.何よりも年に1回,錠剤を水で飲むだけという簡単な服用法がWHOの評価を高めたポイントだった.この特効薬が出てきたため,盲目になる人が続出していたオンコセルカ症は急速に減少し,コロンビア,メキシコなどでは,オンコセルカ症を撲滅したと宣言している.その後,ダニによる疥癬かいせん症や糞線虫症など重篤な風土病の予防・治療薬になることもわかり,イベルメクチンは世界中に広がった.臨床現場では,副作用がほとんど報告されないことも評価を一層高めた.大村・キャンベル両博士は,この業績を評価され,2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した.

■COVID-19の大流行で浮上したイベルメクチン
 イベルメクチンは今,新型コロナ(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)で再び世界中の注目を集めている.試験管レベルの研究で,新型コロナウイルスがヒトの細胞内で増殖する際に,ウイルスのたんぱく質の核内移行を妨害し,増殖を抑制することがわかったからだ.

 WHOは2020年3月11日,COVID-19のパンデミックを宣言し,世界中に厳戒態勢を求めた.しかし,感染が拡大しても有効な治療薬がないことから,中南米・中東諸国を中心に,イベルメクチンをCOVID-19治療に投与する事例が広がった.

 最初に臨床試験の結果が発表されたのは,アメリカ・南フロリダの4病院での臨床試験だった.20年6月に発表された試験結果によると,イベルメクチン投与患者173人の死亡率は15.0%で,非投与群107例の25.2%と比べて有意(p=0.03)に優れているというものだった.


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■北里大学病院の治験

新型コロナウイルスに対するイベルメクチンの現状・世界的の状況と北里大学の取り組み


■以下は,セルゲイ・グラゴレフによる記事から抜粋

Герой и злодей • ЗадачиБезопасное для животных и людей лекарство от паразитов —elementy.ru

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本の科学者大村智が伊東・川奈で土壌を採取

土壌から 分離した放線菌Streptomyces avermitilisの二次代謝産物である 8つの成分を発見しました.45年間,森林は伐採されていません.
長い間,この種のバクテリアは他の場所では見つけることができなかったようです.これは生物多様性の保全を支持する大きな根拠です.ジャイアントパンダや ミンククジラだけでなく,土壌や植生がある場所ならどこでも重要です.

アベルミクチンは,マクロライド系抗生物質に関連する 16員の大環状ラクトンで,それらの品種の多くは,この放線菌と密接に関連する種の放線菌から得られ,次にそれらから多くの半合成誘導体が得られ,そのうちの約5つが駆虫薬として使用されました.

詳細は,Andy Crump(2017)のレビューを参照ください.
Ivermectin: enigmatic multifaceted ‘wonder’ drug continues to surprise and exceed expectations

https://www.nature.com/articles/ja201711.pdf